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食欲の秋

「食べたい」気持ちと上手に向き合おう!




 10月に入り、今年も残すところあと3カ月。


暑い日差しも少し残っていますが、秋彼岸も過ぎ、街ゆく人の服装の変化や街路樹の色合いの移り変わりなど、日々秋の深まりを感じさせてくれます。



さて秋といえば食欲の秋、芸術の秋、スポーツの秋、読書の秋、行楽の秋など秋ならではの楽しみがたくさんありますが、特に「食欲の秋」をイメージされる方が多いのではないでしょうか?秋刀魚(サンマ)や芋、栗、松茸など秋ならではの食べ物もたくさん市場に出てきますし、涼しさと相まって美味しく感じられる季節です。



そもそもなぜ秋は食欲が旺盛になるのでしょうか?その理由の一つに動物たちの冬に備えた体調管理と体力維持という動物としてのDNAがあげられます。食べ物の少なくなる冬を越すために、食べ物がある秋のうちに出来るだけたくさん食べためておき、冬の生命維持エネルギーの源として蓄えておく必要があるのです。


動物にとっては秋の旺盛な食欲にも目的があるのです。



もちろん人にもこの動物的な習性が残っており秋には食欲が旺盛になりますが、残念ながら「食べ過ぎ」による肥満は避けて通れません。秋の食べ過ぎは脂肪を体にそのままため込むだけでなく、秋から寒い冬にかけての運動不足や基礎代謝の減少で肥満に繋がっていきます。今回は、つい本能のまま食欲の秋を堪能してしまうことで体調を壊したり皮下脂肪を増やし過ぎないように、いくつかの「上手な食べ方」のヒントをご紹介します。




食べ方のコツ


1. よく噛んでゆっくり食べる


私達の身体は満腹感を感じる信号が脳から出されるのに意外と時間がかかり、信号が出されるまで満腹であることに気付かないのです。そのため無駄な食べ過ぎを防止するためには食べ物をよく噛み、少しでも満腹感の信号を感じとりやすくする必要があります。また、噛み砕きが少ないことで胃腸への負担が増え、消化不良の原因にもなります。早食いは百害あって一利なしです。最低でも15分以上かけて食事を楽しみましょう。



2. 最初に野菜や海藻を食べる


外食でコースを頼まれた時、野菜がはじめに出てくることが多いのではないでしょうか?それにも理由があります。最初に繊維の多い野菜や海藻類野菜を食べることで胃の中の水分を吸収し早く満腹感が感じらるだけでなく、消化に時間がかかるためしばらくの間お腹がふくらみ、食べ過ぎの抑制につながります。


とにかく「最初」に食べることが大事になります。



3. 夜食は炭水化物を減らし、アルコールは避ける


夜間に食事を取る方が太りやすくなるので、なるべく就寝前3時間以内の食事は控えた方がいいのですが、空腹では睡眠が妨げられてしまいます。どうしてもという場合は、同カロリーなら、脂肪より炭水化物を減らす方が脂肪が付きにくいため出来るだけ炭水化物は避けましょう。また、眠りの質を落とすアルコールも控えましょう。



4. こまめに体を動かす


メタボの防止に激しい運動は必要ありません。こまめに体を動かす有酸素運動の方が体脂肪の燃焼には適しています。特に秋は涼しいので、体を動かすことにも適していますし、通勤時を利用して少し多めに歩く、エレベーターを使わず階段を使う、空いた時間を利用してストレッチやスクワット、腹筋などといった少しの時間で行えることをこまめに行いましょう。立っている時や座っている時の姿勢に少し気をつけたり、ヘソに力を入れて歩くなど綺麗な歩行を意識した歩行スタイルに変えるだけでも、エネルギー代謝が大きく変わってきます。



5. ストレスをためない


ストレス解消のためにやけ食いに走るケースが多いので、無理な食事制限によるストレスも要注意です。食べたいものが食べられないストレスは、必要以上に食べることに執着する危険があります。無理な食事制限、急激な食事制限は避けて、軽く体を動かすなどの気分転換するなど、ストレスをためないことが大事です。




細かく実践しようとするとかえって上手くいかない場合もありますので、記憶に残った、やりやすそう、といった自分に合った方法から実践してみて下さい。


食べ物を美味しく感じられる季節というだけでなく、秋ならではの旬の具材もたくさん市場に出てきます。せっかく食事を楽しめる時期ですので美味しく食べて体調管理を行ってください。

 
 
 

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