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マオウ(まおう科)

Ephedra sinica Stapf


【分布】中国東北部、モンゴルに分布し、原野、砂地などの乾燥地に生育し、日本でもときに栽培される草質状の常緑小低木。


【形態】樹高30~70cm。根茎は木質で厚く屈曲する。茎は細長く分枝してやや扁平で節が多い。


【薬用部位】地上茎。地上茎を採集し日干しにする。


【成分】地上茎にアルカロイドのl-エフェドリン、d-プソイドエフェドリン、l-メチルエフェドリン、l-ノルエフェドリンのほか、エフェドラキサン、オキサゾリジン誘導体を含む。根にはエフェドリン型アルカロイドは存在せず、ベタイン、アフェランドリン、チロシンなどが単離されている。


【薬効薬理】エフェドリンはアドレナリンに似た交感神経興奮作用があり、エピレナミンより作用が弱いが毒性も弱い。眼交感神経末梢刺激による散瞳効果があり、比較的短時間で消失する。また痙れん毒の有無にかかわらず気管支筋弛緩させ、その作用は緩和で持続性あり。また、発汗、血圧上昇作用が認められ、発汗、鎮咳、去痰薬としてぜんそく、肺炎、皮膚の排せつ機能障害による呼吸困難などに用いられる。

 
 
 

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